
『おえかき草紙』へようこそ!
管理人の もげら です。
管理人のはじめての個展が、2025年2月に開催。
これまで管理人は、間にギャラリーを介しての展示の経験しかありませんでした。
そのため、展示前の準備といえば、作品が仕上がったら梱包してギャラリーに発送するくらいでした。
今回は、普段ギャラリーがやってくださっている準備の一部を、管理人自身で挑戦してみたので、その備忘録となります。

キャプション作りとか、テーマ設定とか、飾り付けとか。。
それでは、内容をまとめていきます。
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参加する展示を決定する
展示に参加する場合、大きくわけて3つの形態があります。
- 主催者が企画する「企画展」
- 出品料を払って参加する企画展
- 貸し画廊を借りて行う「自主企画展」

ひとつずつみてみましょう。
主催者が企画する「企画展」
作家さんに「あなたの作品、展示させてください!」とオファーがくるケースです。
会場使用代金や出品料はかかりません。
作品の発送料のみ作家負担の場合が多いです。

管理人は基本的に「企画展」での展示にのみ参加しています。
出品料を払って参加する企画展
作家自身が出品者募集をしている画廊・ギャラリーに申し込んで参加します。

SNSを運用していると、たまに出展オファーのDMがきたりします。
中には出品料が高額な展示もあるので、概要をよ~く確認してから判断したほうが良さそうです。
貸し画廊を借りて行う「自主企画展」
作家さんが場所を借り、展示の計画含め全てのことを企画し運営する展示形態です。
場所を借りて宣伝も含め全て作家さん自身が行うので、作品の販売に至った場合、売り上げの全てが作家さんに入ります。
中には、準備や運営に少し協力してくれる画廊・ギャラリーもあります。
その場合、売り上げの何割かは画廊・ギャラリーの取り分という契約のところがほとんどです。

中には、会場使用料・売り上げの何割かを取り分とするけれども、運営に一切関与しないという画廊・ギャラリーもあるので、会場選びには慎重に・・・!
展示をイメージして作品制作
参加する展示にテーマがあれば、それにあわせた作品を制作していきます。
個展の場合、テーマ設定も作家自身で出来るので、どのような空間を作りたいかイメージします。
必要な作品点数・サイズを手がかりに、どのような作品構成にするか考えがまとまってから制作に取りかかります。
納期がある場合、そこから逆算して制作の計画を立てる必要があります。
作品制作以外にも準備作業をする必要がある場合は、搬入日の1ヶ月前には作品が全て仕上がってたほうが時間にゆとりを持てます。
ゆとりがあればSNS告知用の投稿データ作成をしたり、宣伝の時間も十分に確保できますね。

事務作業って地味に時間がかかってしまいます・・・管理人だけかしら?
キャプション作り
キャプションに必要な項目は以下の通りです。
制作年を入れる場合もあります。
自作のキャプションには、作家さんの数だけの個性が光ります。
そこでよく見かけるスタイルをまとめてみます。

新しいスタイルを学び次第、随時情報を追加していきますね。
手書きのキャプション
手書きでキャプションを作る場合、最低限気をつけたいポイントは以下の通りです。
- 厚めで丈夫な紙を使用
- 文字は見やすく書く
- 装飾のし過ぎに注意
厚めで丈夫な紙を使用
ペラペラな紙だと、展示中に破れたり、壁に貼った際によれたりしてしまいます。
あえてそういう効果を狙うわけでもない限り、厚めで丈夫な紙を使用したほうが無難です。
メッセージカードや名刺用紙を使うと、切り分ける作業が楽になります。
文字は見やすく書く
万が一のにじみを想定して、耐水性のペンで書くのがおすすめです。
ただ、文字が潰れてしまう程の太さのペンでは読みづらいので、その辺も気をつけましょう。
習字のお手本レベルの綺麗な文字でなくてはならないわけではありません。
丁寧さが伝わる誰にでも読める楷書体で書くのがおすすめです。

あまりにも達筆すぎる草書体で書かれたキャプション・・・絵よりもキャプションのほうをガン見されてしまう恐れあり、です。
装飾のし過ぎに注意
見やすい文字で書かれたキャプションの上からゴテゴテに装飾すると、文字が読みづらくなってしまいます。
キャプションに装飾する場合は、文字部分を避けたほうが無難です。

文字が装飾に隠れてしまったキャプション・・・絵よりもキャプションのほうをガン見されてしまう恐れあり、です。(2回目)
デジタルで作るキャプション
パソコンやタブレットなどを使ってキャプションを作る場合の作成手順は、以下の通りです。
- データを作成する
- データを印刷
- 印刷したものをパネルに貼り付ける
- カッターでカットする
データを作成する

データ作成では、じぶんが使いやすいソフトやアプリを使用するのがベストです。
今回管理人は、「Canva」を利用してキャプションを作りました。
データを印刷する
自宅にコピー機がない場合、データをPDF化して保存すれば、コンビニで印刷することができます。

管理人はよくコンビニのネットワークプリントにお世話になってます。
印刷したものをパネルに貼り付ける
管理人は今回、手貼りのラミネートフィルムを百均で購入し、表面のみツルツルにしてみました。


「キャプションの文字が光ってしまって全然見えない!」ということもない、程良い光沢感でした。
百均の手貼りのラミネートフィルムは、粘着面の固めのシートとただのペラペラシートの2枚構造です。
印刷面を粘着面にペタッとして、白い紙の部分をパネルにペタリしました。
ペラペラシートはアクリル絵具のパレット代わりに使用しました。
カッターでカットする
切れ味のよいカッターで「スパッ!」と切っていきます。
側面を45°の角度をつけてカットする場合もあります。

管理人は手先が器用ではないので、ただ真っ直ぐ切るのみの作業で完成です。
納品書の作成
納品書は必要な場合とそうでない場合があります。
展示先の画廊・ギャラリーに聞いてみると、指定の納品書のフォーマットを共有していただける場合もあります。
今回の個展では、納品書の提出が必要なかったので、どういう作品を展示するかまとめた資料を作成してデータで提出することにしました。

「作品一覧表があったほうが便利かな~」と思った管理人が自主的に作成してみた資料です。
資料にまとめた点は次の通りです。
作品の梱包
額装の有無によって梱包の仕方は異なります。
まず、壁に飾れるような状態にすることがマストです。
額装をせずにキャンバスやパネルをそのまま展示する場合、裏面にヒートンと紐を付ける必要があります。

額装する場合は、額縁を購入すると額紐も付属している場合がほとんどなので、絵を額の中にしまったら額紐をつけます。
ヒートンや紐付けの作業が完了してから、いよいよ梱包作業に移ります。
はじめての方でも簡単に揃えられる梱包資材についてまとめてみます。
百均商品で梱包
- クッキングシート
- マスキングテープ
- プチプチ
- 養生テープ
クッキングシートで作品表面をおおい、その後プチプチでくるみます。

クッキングシートは作家活動しはじめの頃によく使用していました。
大きな作品だと何枚かカットしたものを貼り合わせる必要がありますが、収納場所を取らずサランラップのように簡単にカットできるので、とても便利です。
クッキングシートはマスキングテープでとめて、プチプチは養生テープで固定します。
養生テープは粘着力が弱めのテープなので、はがすときにプチプチがやぶけてしまう心配がありません。
ホームセンターの商品で梱包
- クラフトマスカー
- マスキングテープ
- プチプチ
- 養生テープ
クラフトマスカーはクラフト紙を加工した商品です。
塗装で使用される資材の一つで、絵にピタッと張りついてしまってあせった経験がありますが、深呼吸して落ち着いたら、綺麗にはがすことができました。
ホームセンターやネットショップで購入できます。

近所にあるホームセンターでは取り扱っていませんでしたが・・・
作品表面をクラフトマスカーでおおい、マスキングテープでとめます。
その後、プチプチでくるみ、養生テープで固定します。
梱包の注意ポイント
梱包における注意点についてです。
梱包するのは作品が乾いてから!
作品が乾いていない状態で梱包すると、こすれたりぐにゃぐにゃになってしまうので、必ずしっかりと乾燥させてから梱包します。
クラフトマスカーはツルツルを絵画表面に!
クラフト紙を加工したクラフトマスカー。
コーティングされたツルツルした面を絵画表面にあてて包みます。
プチプチの凸凹は外側に!
プチプチの凸凹を内側にして作品を包むと、表面にプチプチの丸い跡がついてしまうことがあります。
一般に凸凹は内側なイメージですが、絵画作品の梱包においては、凸凹を外側に向けたほうが安心です。

管理人も作品を預けていた先がプチプチを内側にした状態で包んで保管していたため、絵の表面が壊れてしまった経験があります。
まとめ
以上、個展前の準備についてまとめてみました。
展示の会場や運営サイドにによって必要な準備は変わってきます。
新しい経験をする度に都度情報を更新していきますね。

最後までお読みいただき
ありがとうございました!