
『おえかき草紙』へようこそ!
管理人の もげら です。
美大に行かずに画家を目指すのはアリ?
この記事では、学校には通わずに絵を学んできた僕の実体験をもとにまとめました。
インターンやカルチャーセンター、本やネットを活用しながら描き続けてきた過程をシェアしています◎
「画家になるには美大が最低条件」
かつての管理人はそのように思っていました。
大学では心理学や精神医学を専攻したので、美術とはまったく関係のない学生時代を過ごしました。

ミッション系の大学でしたので
キリスト教と美術という講義を
ちょっと聴講したくらいです。

ミッション系って
キリスト教系の大学ってことよね。

キリスト教には
名画たくさんあるもんな~。
それでも今、自分の描いた絵で少しずつ収入を得られるようになっています。
この記事では、美大に進学しなかったからこそ見えてきた、画家への別ルートについて、管理人自身の体験をもとにお話ししていきます。
美大=正解?と思い込んでいた昔の自分へ

美大に行くことが「成功への絶対条件」だと信じていたあの頃・・・
でも、絵の世界はそれだけじゃないと、今ならはっきり言えます。

画家になるには
美大マストやないの??
管理人自身、美大とは無縁の道を歩みながら、社会人になって油絵を描くことを始めました。
大人になってからのスタートだからこそ、見えやすかったことがあります。
それは、「どこで学ぶか」よりも大切なのは、「何を描くか」「どう表現するか」ということです。
確かに、美大は技術習得の機会も与えられるわけですし、環境にも非常に恵まれています。
美大内で得られる人脈も、画家を目指す上で、とても強いカードのひとつになると思います。
ただし、それらは美大に行かない限り絶対に得られないものというわけではありません。
自分の心意気次第で、何とか手に入れることが可能なものなのです。

今、迷いがあっても大丈夫です。
大切なのは
「描きたい」という気持ちを
持ち続けることです。

結果がともなわないと
ずっと「つづける」ことって
むずかしいものね・・・
「描くこと」を諦めなかった
管理人の話をします。
子どもの頃から、絵を描くことは「好き」というよりも「日常」でした。
しかし、その「日常」がしばらくなくなった時期があります。

ネガティブな話で恐縮ですが・・・
高校生の時、美術の授業にて。
先生から否定されることが多かったんです。
自分の作品が「悪い例」として取り上げられることがほとんどで、次第に絵を描くことが嫌になってしまったのです。

今でこそ酷評でめげること皆無ですが
10代の自分は
それなりに打たれ弱かったんです。

よくある話よね。

それで絵を描くこと
やめてしまったんやな。

今思い返すと
100%絵を描くことを
やめたわけではなかったんです。
趣味として絵を描くことをしなくなった代わりに、授業中、ノートをとる中で、挿絵や図式をたくさん描くようになったのです。
まずハマった教科が生物でした。
生物って、微生物や生き物のデッサンが授業内容にありますよね。
人の何倍も微生物デッサンをしていました。

美術のデッサンと表現方法は違いますが
とにかく描くことが楽しかったです。

生物デッサンは
点と線のみで描くんやったな。
そして、歴史上の人物は全て似顔絵を描いたり、いわば落書きだらけのノート作りが趣味になりました。
管理人にとっては、落書きだらけのふざけたノートだと思っていたのですが、それが挿絵として評価されて、ノートの見本として下級生に配布されるということにもなったのです。

絵で自信を失っていた分、
自作ノートが評価されて
とても嬉しかったです。
趣味として再び絵を描こうと思ったのは、大学卒業後、社会人になってからでした。
社会人として働きながら、時間だけでなく10代の頃のような体力もなくなってしまった中で絵を描くことは、正直いいことばかりではありません。

意識失って
ぶっ倒れたこともあります苦笑
ですが、描くことをやめてそこで終わり・・・というのは何故か嫌で、最終的に画家としてデビューするという道を進んできました。
学生の頃は、まさか絵を仕事にする人生を歩むようになるとは、想像もしていませんでした。

人生何があるかわからんな。
独学でも画家になれると確信した3つの理由
美大に行かなくても本当に画家になれるのか?

はい、可能です。
そう思うのは、独学で続けてきた中で、ある「確信」を持てたからです。

美大出てないと
評価低くされそうやけど・・・

独学って
遠回りになっちゃいそう・・・
独学で画家を目指すことには、不安を感じると思います。
そこで、管理人が「独学でもいける!」と思えた理由を3つ、あげてみます。
1. 美大でしか学べない技術は、今はネットや本でも学べる
昔は、専門的な技術や知識を学べる場=美大・・・という時代でした。
でも今は、時代が大きく変わっています。

例えば・・・
- デッサンや構図の基本を学べるブログなどのネット情報
- プロ作家が実際に描いている過程を見られる動画配信サイト
- 画材や表現方法を解説してくれる書籍や講座
これらを駆使すれば、描きかたそのものは十分に学べます。

ネット社会、スッゴイなぁ!
もちろん、美大のように直接指導してもらえる場とは違います。
独学の魅力は、自分のペースで、自分の興味のある分野に集中して学べるという点です。
管理人自身、解剖学や色彩理論なんかは、ほとんど本とネットで学びました。
知識を得たら、描いて試す→振り返る→修正するの繰り返しで、確実に基礎を身につけることは可能です。

色彩は物理の光学の専門書、
解剖学は医学関連の書籍から学びました。

光学の本読むのに
何故か数学から
やり直してたもんね。

計算式までは
いらんのでは・・・??
2. 評価されるのは学歴でなく「作品の個性」
これは、作品を発表する際に実感したことです。
作品をお迎えしてくださる方や、SNSなどで応援してくださる方が見ているのは、作家の経歴よりも作品そのものだということです。
このような言葉をいただくと、
「どこで学んだか」より、『何を表現しているか』を意識すべし!と、管理人は改めて心に刻みます。
もちろん、美大卒であることが有利に働く場面は実際にあります。
とは言え、個展を開いたり、ネットで販売したり、コンペに応募したりする時に、「美大卒じゃないからダメダメ!」と言われたことは、これまで一度もありませんでした。
3. 発表・販売・発信の場が自分で作れる時代になった
これは、最も大きな時代の変化といえるのではないでしょうか。
昔は、画家として活動するには ギャラリーに所属する 美術業界にコネがある みたいなイメージが強かったと思います。
でも今は、自分の作品を発表する場所を、自分で選べる・作れる時代です。

例えば・・・
管理人の絵がはじめて売れたのは、アートのネット販売サイトでした。
激安価格での販売だったのですが、最初の一枚目が売れた時の高揚感は、今でもはっきりと覚えています。

絵の面積で販売価格が決まるという
ネット販売サイトでした。
独学で道を切り拓くには、想像以上に地道な努力が必要です。
ただ、発表・販売・発信を自分の手でできるような時代になったことで、美術の世界に入る敷居はだいぶ下がったと感じられます。
結論| 「美大に行かなかった自分」でも道を切り拓けると感じた
これら3つの理由を通して、管理人は独学でも可能性は十分あると確信しています。

美大卒の称号が
マストという時代では
ないようです。
美大に行かなくても、描き続ける覚悟と工夫があれば、画家になる道はちゃんとあるということを、管理人と同じようなスタートが遅くて躊躇している方に伝えたいです。
もちろん、美大には行く価値はある

「美大に行かずに画家になった」と言うと、「美大なんて行く意味ない」と受け取られてしまうこともあるのですが、管理人はそうは思っていません。

・・・ん?
独学で十分って話やないの?
むしろ、美大に行くことで得られるものはたくさんあります。
管理人の周りには、美大出身で活躍している売れっ子画家がたくさんいます。
美大に行く or 行かない は、当人の目的や性格によって、どちらがベストなのかが変わってくるという話になります。
参考までに、管理人が美大に進学しなかった理由は、以下の通りです。

げ、現実的ね・・・

アーティストっぽくないな!
「絵を仕事にしたい!」と思ってからは、基礎から美術を広く学べる美大生に憧れの感情を抱きました。

働きながら夜間や通信で学ぼうかと
真剣に悩んだ時期もありました。
美大に行くことで得られる3つのメリット
もしあなたが以下のような思いがあるとすれば、美大に進学することを視野に入れたほうが良いかもしれません。

ひとつずつ
見てみましょう。
同じ志を持つ仲間と出会いたい
独学で絵描きを目指す場合、本当の意味でひとりからのスタートです。
美大では、毎日作品に向き合っている仲間と出会い、情報収集や共有もできるので、刺激をもらえる環境が整っています。
仲間と切磋琢磨しながら成長もできるので、孤独感は感じにくいと思います。
また、人付き合いが苦手な場合は、美大に進んだほうが良いかもしれません。

人付き合い苦手なのに
なんで???

独学は、
本当の意味で
ひとりでのスタートだからです。
どういうことかと言いますと、「転校生」のような立場を想像してください。
教室にはすでにいくつもの仲良しグループができていて、自分はその中に一人ポツンといる状態です。

そんな状況でもストレスを感じず、自分から積極的に声をかけたり、自然と馴染んでいける性格であれば、独学でも十分やっていけると思います。
管理人の場合、見ず知らずの画家さんに直接「学ばせてほしい」と連絡を取って無事にインターンという名の弟子入りに成功した経験もありますし、展示会で初対面の作家さんの輪の中に一人で入っていくこともあります。
最初は警戒されることもありますが、空気とかあまり気にしないタイプなので、気づけば普通に話すようになっていた、というケースがほとんどです。
ただ、「独学です」と言うと、そこで会話が終わってしまうことも多いのが現実です。
これは自分からアピールしているわけではなく、展示会などで「どこの美大出身なんですか?」と聞かれることがよくあるんです。
同じ美大出身というだけで、世代が違っても仲間意識や親近感が生まれるようです。
例えるなら、地元トークのような、特別なつながりの感覚に近いものがあります。

「独学です」と言って
話が盛り上がることはまずないです。
こうした背景を考えると、美大に行くことの最大の価値は、「学歴」以上に、仲間・人脈・共通言語を持てる環境にあるのではないかと感じます。
教えてもらいたい、批評してもらいたい
正直な話、独学は何が正解かわからないまま描き続けるという苦しさがあります。
本やネットで学べる時代とはいえ、講師からの直接指導や講評を受けられるのは、美大ならではの大きな利点です。
短所を的確に指摘され、表現の幅を広げてくれる環境は、成長のスピードに直結します。

高校生の頃の管理人のように、
何か言われて
「うるせぇなぁ!」と思っておしまい
・・・というのは
もったいないことです。
将来は学歴が必要な業界に進みたい
美術教師や専門職、大学・研究機関への進路を目指す場合、美大での履修や学位が必須となることもあります。
また、美大卒という肩書が有利に働く場面は、コンペや助成金、展覧会の応募条件などでも見られます。
結論| 美大 or 独学・・・正解はない
結論から言うと、どちらにも価値があり、向き不向きがあります。
- 環境や人との関わりの中で学びたい人は、美大向き
- 一人行動が得意かつ一人で試行錯誤することが好きな人は、独学向き

うさぎ、
ひとりはいや!

おいらは独学派かな?
「どちらが正しいか」ではなく、「自分に合っているのはどちらか」を見極めることが大切です。
これから画家を目指すあなたへ|美大に行ってなくても大丈夫

もしも「美大に行ってないけど、絵を仕事にしたい」と考えてこの記事にたどり着いたなら──
その気持ちこそが、すでに大きな一歩だと管理人は考えます。
管理人自身、美大には行かず、社会人になってから絵を描き始めました。
右も左もわからず、描いた絵をどこで見てもらえばいいのか、どうすれば絵を販路に乗せることができるのか、全く何も知らない状態からのスタートです。
「絶対に絵描きになる!!」という気持ちだけで、これまで進んできた感じです。
「やるかやらないか」だけが、大きな違い
美大に行っていなくても、絵を描いている人はたくさんいます。
逆に、美大を卒業しても、もう絵を描かない人もたくさんいます。
結論、「描きたいと思い、何があってもそれを続けられるかどうか」が最も大切な心意気なのではないでしょうか。

何事も当人の気持ち次第
っちゅーことやな!

美大を出ていないからといって
絵描きを諦める必要は
ないということです。

美大なんて必要ないって
わけではないから
そこはまちがえないでね。
独学の画家におすすめのステップ
美大に行ってないけど、本気で絵の道へ歩みたい
そう考える方に向けて、独学だからこそ意識したい具体的なステップをまとめました。
どれも、管理人が試行錯誤しながら実際にやってきたことです。
その中で「役に立った」と心の底から思ってることのみご紹介します◎
Step 1|インプットの軸を決める

独学で絵を学ぶとして、最初に抱く疑問は、「何を参考に学べばいいのかな?」というところではないでしょうか。
そのため、自分の興味や目標に合わせた『学びの軸』を決めることが重要だと管理人は思いました。

なになに?
どゆこと???
ネットで紹介されてる書籍は、図書館で探したりすると意外とあったりするので、まずは本を借りてみて、自分のバイブルにしたいくらい気に入ったら購入してみると良いと思います。

続いて、
実践的なことですが
管理人の話をします。
管理人が絵描きを志した当時、「絵を描いて生きていけるなら、描くモノには特にこだわらない」という考えでした。
心の底から描きたいジャンルや、世間に訴えたい強いメッセージがなかったのです。
管理人がぼんやりと抱いていたことは・・・
たったこれだけでした。

お金のことだけは
色々と妄想を膨らませてました。
そんな自分がまず目指したのは、写実画を描く力を身につけることです。
毎日、目についたものを必ず1デッサンすると決め、1年半ほど継続しました。
どんなに疲れていても、体調が悪くても、1日1枚は必ず描きました。
描いたモチーフは、くしゃくしゃのティッシュ、コップ、毛布、自分の手や足など、身の回りの何でも課題にしました。
ときどき、名画を模写することにも挑戦しました。
ある程度、形が取れるようになってからは、色鉛筆や透明水彩を使って色づけの練習も始めました。
例えば・・・
「毎日同じ赤いリンゴを描く」という課題だとしたら。
1週間、毎日異なる色の組み合わせで表現し、自分が表現したいリンゴを探るような練習をしていました。

同じものは描けば描くほどに
『自分らしさ』みたいなものが
感覚としてつかめてきます。
とても不思議な感覚なのですが、ある程度の数をこなしていくと、ある時いきなり自分の描きたい方向性が自分の中にはっきりと見えてきます。
今、かつての管理人のように、漠然と絵を仕事にしたいという気持ちの方は、まだ自分のこなすべき絵の枚数に到達していないだけなので、安心してください。
描きこなすべき絵の枚数は、5枚ほどで到達する人もいれば、管理人のように1000点以上かかる人もいると思いますので、誰と比較するでもなく、自分とだけ向き合うことをおすすめします◎
Step 2|描いた作品を見せるという習慣をつける

「上手くなったら見せよう」という気持ち、とてもよくわかります。
わかりますが、それだとなかなか前に進めなくなってしまう可能性があります。
「思うように描けないな~」という時から自分の絵を誰かに見せていくことが、意外と後から見返した時の成長ログにもなるんです。
絵を見せることで、誰かが反応してくれたり、自分の強み・弱みが見えてくることだってあります。
最初は勇気がいるかもしれませんが、「恥ずかしい」と感情は、気付けばどこかへ消えています。

もしも本名で
バズらない自分を
友人にさらすのが嫌であれば、
誰も知らない絵描きネームを
作ってしまいましょう◎

バズったら
「コレ、おいらやで~!」って
カミングアウトや!
Step 3|販売や応募は早めにトライする
「絵を仕事にしたい」と思うなら、お金が動く場所に一歩踏み出すことも必要です。
経験こそが何よりの学びになります。

最初は誰も知らない絵描きネームで
実績を積む・・・というのもありです◎
最初は全く売れないのが普通です。
「絵に値段をつける」「買ってもらう」という経験を積むことは、作品に取り組む姿勢や自分の弱点を知るという意味でも、成長するきっかけになると思います。

他の作家さんは売れてるのに
自分だけ1作も売れない
・・・という悔しい経験が
意外とバネになるんです。
最後に|独学だからこそ『自分だけの道』をつくれる

独学には、計画とその計画を確実にこなすという心意気も必要です。
でもその分、自分の力で自分の責任においてすべてを決めて進んでいるという自信がより強くうまれます。
美大に行っていなくても、学ぶ方法はあります。
評価される方法も、発信の場も、今の時代にはそろっていますので、美大に行っていないからと夢を諦める必要はありません。
まとめ|学歴より「描き続ける力」があなたを画家にする
美大に行かなくても、画家にはなれます!
必要なのは、学歴よりも自分なりに描き続けること。
迷いながらでも、手を動かし続ければ、道は少しずつ拓けていきます。
自分の可能性を信じて、一緒に歩んでいきましょう◎

最後までお読みいただき
ありがとうございました!