
『えかきのおえかき草紙』へようこそ!
管理人のもげらです。
油絵の技法書などを読むと、よく登場するテレピンという名前。
テレピンは、揮発性油というカテゴリに分類される液体です。
今回は、揮発性油についてまとめてみます。

うさぎもしりたい!
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揮発性油とは
揮発性油とは、ひとことで言うと、蒸発する油です。
引火性が高いのと、蒸発するので、使用時には換気をちゃんとすることが大切です。
無色透明で、水のようにサラッとした液体です。

くんくん・・・

あ!!
うさぎさん、そんなにくんくんしたらいけませんよ!

うひゃ~!!
においがきつい~!

人によっては具合悪くなっちゃったり、皮膚につくとかぶれたりする場合もあるので、要注意です。
窓あけますね。
揮発性油の使いかた
もったりとした油絵具をやわらかく調整するのに使います。
また、油絵で使用する油には、揮発性油の他にとろみのある乾性油というカテゴリの油があります。
その乾性油のとろみをサラサラに調整することにも使います。

乾性油には、ハチミツくらいとろみのあるものもあるんです。

はちみつ・・・

・・・食べちゃだめですよ。
油絵では主に下描きや描き始め、制作の初期段階で使用します。
蒸発してしまう液体なので、使いすぎると油絵具がキャンバス(支持体)にしっかり固着しません。

最悪の場合、数ヶ月後~数年後に絵具がぼろっとはがれてしまうことも・・・!
また、使いすぎることによって油絵特有のツヤ感がなくなり、色がはっきりしないパサパサな画面になってしまいます。

揮発性油には、樹脂成分を溶かす力(溶解力)もあります。
揮発性油の種類
代表的な揮発性油は、次の2つです。
- テレピン(ターペンタイン)
- ペトロール

詳しくみてみましょう。
テレピンもしくはターペンタイン
松から採れる樹脂(松脂)を精製したのがテレピンです。
メーカーによっては、ターペンタインという商品名で販売しています。

テレピンはポルトガル語が由来と聞いたことがあります。

ターペンタインはえいご。
テレピンは、強い溶解力を持ちます。
溶解力によって、油絵具が表面のみ乾燥している半乾きの状態だと、絵具を再び溶かします。
溶解力を応用して、使い終わった筆をテレピンで洗う人もいます。
ただ、テレピンには毛をやわらかくするリンス成分は含まれていないので、筆を洗うと、毛先がパサパサになりやすいです。

管理人も筆をテレピンで洗うことあります。
テレピンである程度の絵具を落とした後、固形せっけんで洗うと、あまりパサパサ感は気にならないです。

うさぎはパサパサがきになるから、テレピンであらうのやめたの。
蒸発がはやく、溶解力が強い。
その反面、においが強く、空気に触れたり日光に当たることで黄色く変色したり、ねっとりしだしたりする弱点もあります。

空気に触れることで、酸化してしまうんです。
ペトロール
ペトロールは、鉱物から精製した揮発性油です。
テレピンと比べてにおいが弱いです。ほぼにおいのないオドレスタイプもあります。
テレピンよりも蒸発するスピードはゆっくりです。
その反面、テレピンよりも溶解力は弱いです。
まとめ

最後に、テレピンとペトロールの違いを表でまとめてみます。
溶解力 | 蒸発速度 | におい | 酸化 | 黄変 | |
---|---|---|---|---|---|
テレピン | つよい | はやめ | つよい | しやすい | しやすい |
ペトロール | 少しよわい | ゆっくりめ | よわい(※) | しづらい | しづらい |

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
